阪上 正信 | さかのうえ まさのぶ | 1921.12.12 大阪市 生 | 2002,9 宝塚市 没 |
放射線化学者・化学史家・理博 神戸一中、六高を経て1943年東大化学科卒。愛知県大里中学、伊丹市南中学の各教諭を経て、1956年岡山大学温泉研究所助教授。1962年金沢大学理学部教授(放射化学)。1976年金沢大学理学部附属低レベル放射能実験室施設長。主要論文は放射性堆積物の地球化学的研究(1959〜60年に5報)・地球化学におけるα−放射核(1979)・海水中のRa-288(1980)・現場における低レベルγ線分光計と蛍光分析(1981)・液体火花によるベンゼンC14 年代測定法の開発と適用(1980)など。日本化学会会員。日本放射線影響学会幹事。日本原子力学会理事。IUPAC(純正及び応用化学国際連合)準会員(放射分析化学、核材料の部)。1978年日本地球化学研究協会、三宅賞受賞。 [ 著書]:「粒子トラックとその応用」南江堂(1973)/「堆積物の化学−海洋物質の年代測定」東海大学出版(1972)/「環境放射能」岩波書店(1980)/元素の周期系」東大出版/ |
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櫻井錠二との関連 | |||
昭和54年、櫻井家に保存されていた櫻井錠二の遺品資料を生誕地である金沢へ寄贈することになった。その資料を整理・分析され化学史として公表する労を担われた。[ 記念講演]:「日本近代化学の父・桜井錠二」企画展(1979年7月15日〜8月31日)にて演題「桜井錠二博士とその関係資料」/ 「日本近代科学の父・桜井錠二の生涯と業績」企画展(1997年4月27日〜11月24日)にて5月17日演題「桜井錠二先生をめぐって」/と2回の講演もされた。平成11年には櫻井博士没後60年祭と偲ぶ会にもご列席賜り、「錠二博士の欧州視察と一世紀を隔てた今日のヨーロッパ旅行」で阪上先生ご自身がほぼ同ルートを通られたご講話も興味深く伺った。平成13年のご逝去は誠に惜しまれてなりません。ご冥福をお祈り致します。 |